華雪BOOK
エントリータイトル書の棲処 / AKAAKA ART PUBLISHING, Inc. / 2006
エントリー投稿日時 2006.06.01.
エントリーのカテゴリーpublication
book書の棲処

タイトル:書の棲処
発行年:2006年
発行所:赤々舎 (AKAAKA ART PUBLISHING, Inc.)
サイズ:A5変 145 x 227mm
ページ数:120ページ
写 真:志賀理江子
その他仕様: 上製、ハードカバー、ISBN4-903545-00-8 C0071
価 格:2,300円(税抜)
ご購入:赤々舎HPより

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書評一覧

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本書に頂いた言葉(50音順、敬省略)

初めて華雪さんのパフォーマンスを観た時、『えらいもんを観てしまった・・』と興奮と後悔と希望と底知れない儚さがない交ぜになり、血の巡りと共に僕の中で波打ったのです。それは心臓の鼓動とともに別の音も聞こえました。彼女は重力に歯向かい地を這うように『書く』。でも僕には、字を書いていると言うよりも筆と墨を使って、何かづれてしまった人や物、風景や記憶などを懸命に縫い合わせているように見えたのです。華雪さんが蜘蛛のように見えた瞬間、彼女が放つ糸が、たしかに見えたような錯覚に陥りました。その糸は軽やかで脆く、しかし強靱な繋がりがもたらす重力からの恐怖を僕の中から取り除いてくれます。と、同時に僕には到底見えそうにもない闇の深さを彼女は血管のほとばしる細い腕から安寧と言う言葉と共に教え、フワリとした蜘蛛の巣へと導いてくれるのです。
ひそかに心の師と仰ぐ、大阪のダライ・ラマと呼んでる方と、ほったらかしなのか、細部まで行き届いているのかよく解らないが気持の静まる草原の中で話をしていたある日、ごく自然に華雪さんの本の話になる。『あの本は恐いね。彼女は闇の深さを知ってるね。僕には到底見えそうもない。』と言う。なるほど、これは素晴らしく正直な誉め言葉だと感じた。手にとり、何度と無く捲る。少しずつ時間をおいて、また見返す。時間の経過と共に変わる印象と感じ方の違いがあることに気付きました。そうやって、長い時間を掛けて読むべき物だとも思いました。だからそんなに頻繁には読み返さないことにしました。なぜなら、この本は、“確かな何か”を理屈と言う貧弱な言葉を通り越して、僕の中に焼き付けてくれたからです。そして、その信じれる物を観る力が萎えた時、また必ず読み返す一冊となり、僕の本棚に収まってくれたのです。(itohen 鰺坂兼充)

華雪 a flower storm。 生きることへの情熱と、そこから生まれる強さが、彼女に元来備わった美しさとともに昇華されている。華が散り、舞い、そして咲く。素敵な創造の一端を担えて幸せな気持ちにさせていただきました。(本書翻訳、池上カノ)

注意深い耳でもって、読みを一気にひきはがしたら、かくもいびつで愛らしいゆらぎになるのか。くだけた波からあたらしい波がたちあがってくる。ちょっとどうしようかな、こんな音は聴いたことがないな。彼女は、驚くほど耳がひらいているんじゃないか。(port/音楽家 evala)

華雪さんの「書」を幾度か拝見した。 一つの字の前に立つ。暫く目を凝らしているとその字がぽつりと自分の事を語り始めるような気がする。僕は字の書き順を最後の筆のはらいまで黙ってゆっくりと辿っていく。 やがて最後に目が辿り着くのは真っ白な紙の余白だ。そしてその余白にはいつも気持ちの良い風が吹いているような気がするのだ。華雪さんの「書」とは僕にとって風の吹く余白までを記した手描きの地図なのかも知れません。「書」とは声に出して読んでしまうと「言葉」となってしまう。少し回り道でもその言葉を口にする代わりに目に焼きつける。そんな機会を与えてくれた華雪さんに感謝したい。そして「書の棲処」の出版を心より祝したいと思います。(主水書房/華道家 片桐 功敦)

書の世界は私の生きている時間よりも長く、深く、遠い。その世界の今に生きている人と出会ったことで、私はほんの少しその世界に触れることができた。華雪さんという人だからこそ、私はその世界を見過ごさずにいれたのだと思う。華雪さんと出会うことが私を変えたように、この本との出会いがまた多くの人の世界を広げる機会となれば嬉しい。(graf media gm 工藤千愛子)

隅々まで神経を行き渡らせて、丁寧に漉きあげた紙を、いとおしそうに両手にもって裂く。という感じが華雪さんの書にある。『書の棲処』は版型、装釘からページ組みまで繊細な視線の通った本で、御影石の板のようだ。本を裂くとRC建築の一角に埋め込まれた和室があり、華雪さんが書を裂いて(書いて)いる。シンプルな部屋は美しい独房みたいで、天国のようでもある。天国は独房を裂く一瞬にあらわれ、裂け終えた瞬間に閉じる。送ってもらった本をパソコンの脇に置き、夜半になるとほんの数ページずつ開いて、眺めていた。その度に風が来た。独房のエアコンの風に似た、天国からの風。(美術評論家 大倉宏)

文字を書く姿を撮影し終え、少し汗をかいた彼女の顔が、その前とがらりと変わったのをレンズ越しに見て、私は手に汗をかきました、なんて美しい人だろうと思いました。(本書写真、写真家 志賀理江子)

知でも美でも、ましてや技でもない「字」。この凄まじき詞、あるいは詩。(白井敬尚形成事務所 白井敬尚)

華雪さんといる時間はどきどきする。カタカナのドキドキほど堅くないひらがなのどきどき。華雪さんが文字を書いてる時間、それをそばで見ているとわくわくする。これもひらがなのわくわく。何故かと考えてみる。たぶん華雪さんの持つ穏やかな緊張が伝わるからだと思う。新しい本『書の棲処』を開くと同じ緊張がふわっとでてくる。まるで、華雪さんの分身のように。(shin-biディレクター 田村武)

華雪さんの一息に生みおとされ、りっちゃんがとらえた文字と向き合っていると、ページをめくるごとに、怖さに似た感覚さえ覚えた。これほど生々しく、そこに人が生きていることを感じさせられるものを、これまでにあまりみたことがなかったのだと思った。血や汗が流れている。
日常の底、終天、去来、とこの本を締めくくった華雪さんがこれからどこへ向かうのか、私はそれをみていたいと思った。華雪さんとこの一冊との出会いを尊く想う。(graf tokyo branch 増崎真帆)

華雪さんの字は、それに触れた人の記憶を呼び起こす。昨年の夏「いま本を作っています」と言っていた彼女は、『走』という字をワークショップで書いた。その字はまさに人が動きだそうとする姿をしており、僕は一瞬にしてがむしゃらに駆けてきた自分の姿を重ね、胸が痛んだ。それと同時に、これから新しい一歩を踏み出そうとしている彼女がまぶしく見えた。夏至のころに届いた『書の棲処』には、その頃の彼女の姿がそのままおさめられていた。これからはこの本を開く度に、その時の記憶に背筋を伸ばされるのだろうな。暑い夏の陽差しと風を感じながら。(colonbooks 湯浅哲也)

開講予定
東京と京都と大阪の三会場でワークショップを定期的に開講しています。
以下からお申し込み頂けます。
篆刻講座「名前の判子」

1月19日(土)12:30〜15:30

篆刻講座「冬の言葉を彫る」

1月19日(土)15:30〜18:30

篆刻講座「名前の判子」

2月16日(土)12:30〜15:30

篆刻の講座

1月26日(土)10:00〜12:30

篆刻の講座

1月26日(土)13:00〜15:30

篆刻の講座

1月26日(土)16:00〜18:30

書の講座(親子で参加可)

1月27日(日)11:00〜13:00

篆刻の講座

1月27日(日)15:00〜17:00

篆刻の講座

2月22日(金)19:00〜21:00

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